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ユダの福音書(3)

久しぶりに「ユダの福音書」の初めのところを読んでみた。
元々新約聖書に収録されている福音書はマタイ、マルコ、ルカ、ヨハネの4福音書だが、最初の頃(黎明期)にはもっといろいろな福音書が存在したようだ。トマス、ペテロ、ピリポ、マリア、エビオン派、ナザレ人の福音書など無数のものがあったようだ。
その頃はキリスト教にもいろいろな派があり、2~4世紀の神学論争の嵐の中で勢力争いに勝利したのはユダの福音書などがその立場を取るエジプトのグノーシス派ではなかったようです。
グノーシス派は「知識」を重んじる宗教思想で、神とはおのれの中に存在する魂であり、内なる光であるとした。た、仲介者抜きで直接神と関わろうとする自由な発想であったために後に主流派となった方からは異端扱いされていたらしい。
確かに、初期に教団を確立しようと躍起になっているほうからすれば全体をまとめづらいものであったと思われる。
ユダの福音書は、初期のキリスト教においていろいろな考え方があったことを伝えてくれている。
キリスト教は教団なんだという気がやっぱりした。